【導入事例・関西電力株式会社様】
時間外労働を約12%削減。効率化と営業活動の充実を実感
H¹Tを利用する企業様に、導入に至った背景や使い心地について聞いていきます。今回は関西圏を中心に全国で営業活動を行っている関西電力様のインタビューです。営業活動をサポートする営業部門法人営業計画グループの河村良司さん、阪永晃さんにH¹Tを選ばれた理由を、実際にH¹Tを利用している営業部門法人営業第一部東京グループの黒田映子さん、山本晶子さんに具体的な活用方法を伺いました。
移動時間ロスの削減と全国展開を見据え、サテライトオフィス導入
サテライトオフィスの導入前、御社にはどのような課題がありましたか?
河村:一つは、全国に拠点がないということです。関西電力は名前の通り関西エリアを拠点に、電力事業を生業としていた会社でした。それが2016年に電力小売が全面自由化となった背景もあり、関西以外の全国の方々に向けたソリューションを行っていくことになったのです。関西電力の拠点はこれまで関西と東京にしかなかったため、全国津々浦々に拠点を拡大していく必要がありました。その整備が課題でしたね。
もう一つは、働く場所が自社オフィスしかないこと。働き方改革に取り組む上で、デジタル化は進んでいましたが、働く場所の整備は遅れていました。例えば弊社の本店は、大阪駅から徒歩15分以上。夏や冬は出社するだけで疲れてしまい、仕事を始めるまでに30分程度かかることも。特に営業担当者は、顧客先に行った後、わざわざ会社に戻って仕事をするとなると時間がかかってしまいます。拠点が駅近、駅前にないことも課題としてありました。
そんな中で、H¹Tの導入はどのように決まったのでしょうか。
阪永:H¹Tは、2020年4月から利用しています。梅田店がオープンするという話を聞き、JR大阪駅にほぼ直結しており、これは有効に使えるな…と導入させていただきました。
他にもサテライトオフィスがある中で、H¹Tを選ばれたポイントは何でしょうか?
河村:複数社、慎重に検討させていただきました。やはり関西電力は電力インフラにとどまらず、お客様のプライバシーデータを扱う企業なので、一番に求められるのはセキュリティです。その点が整備されているのが魅力でしたね。
あとは弊社の各事業所で備わっている機能が補完されているか、という施設面での充実度合。そしてせっかくサテライトオフィスに行くのであれば、外の世界との交流という点も見逃せません。他社の人たちの雰囲気が伝わりやすいので、その中で私たちのワーキングスタイルのあり方を見つめ直したり、モチベーションを上げたりするきっかけになると思っています。その辺りがそろっていたことが、サテライトオフィス選びの非常に重要なポイントでした。
時間外労働12%削減。効率化と労働生産性向上への効果を実感
実際に導入されてみて、どのように活用されていますか。
阪永:公共交通機関を使う社員を中心に、利用者が広がっています。8割以上は梅田店を使用していますね。
はじめは事務局で使い方の説明会を開き、社内への導入を図りました。その時点では活用意欲のあるごく一部の社員しか聞いていなかったと思いますが、実際に使った人が「非常に便利だよ」と同じチーム内、身近なところで口伝えしてくれることで広まっていきました。今では人事異動などがあっても使い方などを一から説明する必要もなく、同僚同士で「こういう風に使うんや」と広まっている状態。我々は非常に楽になってきています。
使い方としては、駅を利用した後に帰社せずにサテライトオフィスを利用いただく場合が多いです。例えば、2週間に1回定例ミーティングが朝に行われるのですが、ターミナル駅にある梅田店で行えば、その後すぐに訪問先に向かうことができます。事務局としては非常に理想的な使い方をされていると思っています。
コロナ禍による影響はありましたか。
河村:導入後すぐの2020年5月に、新型コロナウイルス感染症の蔓延で1回目の緊急事態宣言が発出されました。そこからめまぐるしく検討を進めることになり、2ヶ月後の7月から全社的にリモートツールを導入したんです。
リモートツールもカフェや駅の待合室などでは、セキュリティ面に不安があり会話し辛いなどの課題から、リモートワークの拠点として利用するというケースが最近増えてきました。ただ、本来の目的であった、公共交通機関を利用した際、帰社せず作業するために利用する、という使い方自体は変わっていないと感じますね。営業が対面でお客様に会う機会は減りましたが、1回1回が逆により大切なものとなっています。コロナ禍で訪問頻度が減少しましたが、その分遠方への訪問は、わざわざ来てくれた関電さん、とお喜びいただけています。H¹Tは、「お客様のお顔を見に行く弊社営業の強み」の発揮を強くサポートしてくれています。
営業の山本さん、黒田さんは、実際どのように利用されていますか?
山本:私たち法人営業第一部東京グループは、東京に本社がある企業の関西エリアを中心に担当しています。それぞれ担当エリアのお客様の元に伺う機会が多いです。
私は2020年8月にH¹T梅田店さんがオープンされたのをきっかけに活用するようになりました。お客様の訪問前後に利用しています。パソコン作業や電話などは駅やカフェではやりづらく、会社に戻るのは時間も体力ももったいない。15分単位から作業ができるので、週1,2回活用させていただいています。
黒田:私は大阪、和歌山、京都、兵庫県のお客様が多く、移動に1時間以上かかることもあります。その間にモバイルパソコンで仕事をしようと思うのですが、圏外に入ってすぐ通信が途絶えてしまうんです。そのため和歌山から戻った時は大阪で降りて、H¹Tさんに寄って15~30分くらいメールを見たり、今日の報告をするなどしてから自宅に帰る、という使い方もしています。
大阪府内の移動でも地下鉄を利用することが多いのですが、混んでいるので、なかなかモバイルパソコンを開けません。しかし駅前のファミリーレストランやファストフード店を利用すると、周囲の目もあるので、落ち着いて作業ができません。H¹Tであれば集中できるしセキュリティ面でも安心なので、電車の移動中などに予約して15分単位で利用し、また次の訪問先へ向かう、という形でよく使わせていただいています。私は三宮と梅田オフィスを予約することが多いですね。
河村:実は弊社でサテライトオフィスがどれくらい業務効率化と生産性向上に貢献しているのか、一定期間の調査を行いました。夏の3ヶ月間、導入前後で時間外労働時間と顧客との接点回数・訪問回数のデータを取り、差を比較したのです。
阪永:すると導入後には、時間外労働時間が12%程度削減された、という結果になりました。一方で顧客との接点回数、訪問回数は向上したのです。移動時間ロスの削減による効率化と、労働生産性向上への効果を実感しています。
▲(左)導入により時間外労働が12%削減。(右)顧客との接点回数が40%、訪問回数が35%導入後向上した
安心の衛生管理。外部との接点も刺激に
H¹Tを利用していて、よいと感じるのはどんな点でしょうか?
山本:コロナ以降、ウェブ会議や電話でのやり取りが増えているので、個室ブースは活用させていただいています。
黒田:あと事務用品も「ご自由にどうぞ」と置いてくださっています。私もたまにマウスやひざ掛けを利用していますが、除菌のグッズも置いてくださっているので、安心して使えます。
河村:私もサポート業務でありながら時々出張することがあり、よく利用させていただいているのですが、衛生管理が徹底されていて、非常に安心できます。個室の中にも除菌のウエットティッシュといった衛生グッズが手の届くところにたくさんあって、ドアノブなどを自分たちで拭いたりできます。
山本:また、場所によって雰囲気が違うのも面白いですね。H¹Tと連携しているbillage OSAKAもたまに使わせていただきますが、そちらは落ち着いた雰囲気の梅田店より若い方が多く、少しワイワイしています。その分「こういう仕事のスタイルがあるんだ」と刺激を受けながら作業をしています。
河村:普段とは離れたスタイルを体験することができるのもサテライトオフィスの良さだと思います。私自身も毎回「今日はどんな人がいるのかな?」とワクワクします。皆さん熱心に仕事をされているので、その点で私たちもモチベーションが上がりますし、社員の方にはもっと利用していただければ、と思っています。
例えば野村不動産様の方で、契約者同士のミーティングイベントやコラボイベントを開催されたら面白いかもしれませんね。
「H¹Tにこれがあればいいな」と感じるものを教えてください。
山本:やはりもっといろいろな場所に増えたらうれしいですね。例えば難波でも御堂筋側だけでなく、JR側にもあったら使いやすいなと。郊外の方も、提携も含めて拠点が増えると、非常に助かります。
黒田:最近、京都もできたのですが、神戸や姫路など、関西の拠点が増えればすごく助かるな、と思います。
河村:確かに拠点数はぜひとも提携を含めて期待したいです。その点では、H¹Tさんは加速度的に拠点数を増やしていらっしゃる印象があり、利用させていただいて良かったと思っていますね。
個人的には、ドリンクにオレンジジュースを入れていただけたらうれしいですね(笑)。甘いものがあると、非常にほっとするんですよ。そこがあったら100点ですね。
黒田:私はとてもコーヒーが好きなのでコーヒーの種類を増やしていただけると、もう少し長時間滞在できるかな、と思います(笑)。
オンライン・オフラインでの商談に、全国での営業活動に。柔軟な活用を
今後の御社での展開を教えてください。
山本:この先コロナが収束の方向に向かえば、リモートワークでできる部分は残しつつも、対面での機会がより増えてくると思います。効率的で充実した営業活動、お客様訪問活動をしていくためにも、これからもいろいろな拠点を活用させていただきたいです。
黒田:私はまだサテライトオフィスを自分の業務でしか利用したことがないのですが、今後はお客様とのお打ち合わせにも活用したいですね。例えば「梅田で一緒に打ち合わせをしませんか?」とお誘いして現地に集合。そこでお顔を見てお打ち合わせし、またそれぞれ別れるという使い方も面白いのではないかな、と思います。
河村:まさに、サテライトオフィスは、自社社員が自分の業務を行うだけの場所ではないと思っています。実際にこのコロナ禍においては、弊社に来ていただくのが難しく、お客様の拠点に訪問するのも難しい場合が多くあります。そんな時にサテライトオフィスを商談場所とすることで、双方が衛生面を気にせず利用できることは非常に重要だと考えています。
商談という側面ですと、リモートの場合も大いに活用させていただきたいですね。駅のホームやカフェで行っては情報が漏れる可能性がありますし、周囲の音が気になる部分も。結局リモート商談でも落ち着いた環境が必要になってくるので、このようなサテライトオフィスが必要だと感じています。
加えて、関西以外でも主要な駅の近くに拠点があることは、我々の生産性向上に大きく作用していただけると思いますので、是非とも活用させていただきたいですね。
阪永:会社としても、コロナ禍を経てワークスタイルの多様性が加速していると感じていますので、今後さらに時間にとらわれない働き方を実践していきます。それにあたって、柔軟にシェアオフィスを利用していただきたいですね。プライベートの時間をできるだけたくさん取れるように、個人毎で一日のプランニングをするのに活用いただければ、と思っています。